ファイヤーマン／男性 40歳 | Hogaraka Groove Works

「火のない所の煙」

これはある夜の出来事。
その日、私は一人で夜勤をしていました。

利用者様のお部屋に行き、オムツの交換をしていると、突如
ジリリリリリリリ！
という大きな音が！
対応を終え、急いで廊下に出ると、利用者さまのおじいちゃんが、
火災用の非常ベルを押していました。

「どうしました！火事ですか！？」
「いや、ここに『強く押す』と書いてあったから・・・」

そうなのです。
おじいちゃんは、非常ベルに書かれていた『強く押す』の文字に、素直に従っただけなのです。

急いで来ていただいた消防士の方々、そしてご近所の方に謝って回ることになりましたが、
火事が起きてなくてなによりでした。