グループホームでの
Q&A

Q1.グループホームはどうやって探せばいいの?

A1.探す方法としていくつかありますが代表的な方法として以下があります。

  • 各市区町村の介護保険課もしくは地域包括支援センターに問い合わせてみる。
  • インターネットで検索してみる。紹介HPがいくつかあるのでオススメ
  • 担当ケアマネージャーに聞く。空きがあるかどうか確認したうえでいくつかピックアップしてくれるので、一番確実かも。
  • 紹介業者に依頼してみる。情報量は1番だと思います。入居するまで細かくフォローしてくれますが、その分費用負担があります。

自分たちで探し回りたい場合は①②、おまかせしたい場合は③④という感じかと思います。

Q2.空室状況はどうやって調べればいいの?

A2. 各市区町村の介護保険課や紹介HPの情報に現在の空き状況が載っている場合がありますが、 実は、毎日、状況を報告しているわけではないので「今の」空室情報ではないことが多いです。
なので一番確実な空室状況を得るには「直接、グループホームに電話をして状況を聞くこと」です。
電話の最初に「お忙しい時間に申し訳ありません。今グループホームで入居できるところを探しているのですが、 空き状況を教えてください」と聞けばほぼ間違いなく教えてもらえます(担当者が不在で現場職員が対応したりすると、わからないことがありますが…)。
満室ですといわれたら「ありがとうございました」と言って電話を切れば終了です。

Q3.効率よく探すにはどうしたらよいか?

A3.こう言ってしまうと身も蓋もないですが、空室のあるグループホームに入居できるかどうかというのはほとんど「運」に左右されます。
今日満室だったのが、明日空室1になるということがざらにあるからです。
強いて言うのであれば、同じ地域に複数、グループホームを経営しているところのどこかに問い合わせてみると「うちは空いていないが、同じ系列の○○なら今空いていると聞いているので連絡してみてください」とむこうから教えてくれることもあるのでそちらから先に聞いてみるといいかもしれません。
また、急いで入居させなければいけない場合は自分で探してみましょう。
ケアマネージャーや紹介業者に任せるのは確実な方法ではありますが、ともに多くの顧客を抱えている分、時間がかかります。

Q4.電話で空き部屋をキープすることはできるだろうか?

A4.基本的には電話一本で部屋を押さえておくことはできないと思ってください。
グループホーム側からしても、しっかりと入居希望者の情報をもらったうえでグループホームの生活ができるかどうか、 確認をするので、見学して初めて部屋を押さえる権利ができると思ってください。
また、原則、入居は早いもの順なので、空いていることがわかったら早めに見学することをオススメします。

Q5.他市区町村の住人が入居する方法はないのだろうか?

A5.グループホームは地域密着型ですので、全く関わり合いのない地域のグループホームに入居することは原則不可能です(被災地特例などで入居できることはあります)。
ただ、グループホームの地域に身内の誰かしらがいる場合は住民票をそこに移すことで入居できる可能性があります。
ただし、市区町村によって住民票を移した当日から入居可能だったり、移した○ヶ月後から入居可能などルールが違うので必ず各市区町村の介護保険課に確認してみてください。

Q6.入居後の病院通いとかはどういう形になるのでしょうか?

A6.グループホームは必ず協力医療機関や往診医、薬局を申請した上で運営しています。
それを利用するかどうかは任意であり、強制ではないのですが、やはり医療機関との連携は不可欠なので、往診と薬局と契約する家族がほとんどです。
もともと通っていた病院を主治医のままでも大丈夫ですし、グループホームの方から協力医療機関以外をご紹介することはできないですが、 家族から提案いただければそちらの往診医でおこなうこともできます(その往診医が来てくれるといっていただければですが…) 注意としては、往診医・薬局の両方にお願いした場合、月7~8,000円ほど負担増になり、家族との直接契約となるので、グループホームからの請求書にはその金額が載りません。
料金払い忘れにご注意ください。

グループホームを
選ぶコツを
少しご紹介します!

まず大前提として、料金等重要なことはいくつもありますが、一番考えなければいけない点は、入居をする本人とって、よりよい環境で楽しく過ごせる場所なのかどうかです。
どんなに条件がいい場所だったとしても、その人にとってよりよい場所でないならば、誰も幸せにならないです。
本人はもちろん家族、グループホームすべてが幸せになって初めてグループホームの良さが発揮されます。
そんなグループホームにめぐり合えるようにいくつか、コツをお伝えするので参考にしてみてください。

  • 必ず複数のグループホームを見学してください!

    管理者も違えば、職員・ご利用者様も違えばそれはもう全然違う雰囲気のグループホームになっている…それがグループホームです!
    同じ系列だったとしても、ほんとうに全然違います!
    なので最低でも3か所は見学してみるといいと思います。
    また、別の形態の介護施設を見学して比較してみると、よりグループホームの特徴が分かると思いますので、オススメです。
  • 「いますぐじゃないんだけど、いずれは…」というときこそ見学してみてください!

    先の内容にもつながりますが、複数みるとなると意外と時間が必要となります。
    いますぐ入居しなくても大丈夫というときにグループホームを知る意味で見学してみることはとても重要です。
    本格的に探す必要が出てきたときに、グループホームを理解して探すのと、知らないで探すのでは雲泥の差が出ます。
  • 見学をするときは必ず電話で見学予約をした上でする!

    飛び込みで見学することは可能ですが、担当者がいなかったり、 時間がなかったりするとさっと説明しただけで終わってしまうこともあるので、 必ず電話予約した上でお互い、時間的余裕があるときに見学してください。
    最低限のことを伝え合うだけでも最低一時間はかかるはずです。
    通常の見学で一時間かからない内容だったとすれば、 どちらかが情報伝達不足で、入居したとしても何らかのすれ違いトラブルが起きてしまう可能性があります。
  • できる限り2人以上で見学をする!

    これは絶対ではないですが、できる限り複数人の目と耳を使って見学することをオススメします。
    どんな人でも1人だけで得られる情報には限界があります。
    短い時間で多くを感じるためには最低2人はいた方がいいです。
    男性と女性では注目する視点が違うことが多いので、両方がいるの構成がベストですね。
    ただし、様々な事情でそれがかなわない方もいると思いますので、あくまでも参考程度です。
  • 可能なら見学前に考えておいた方がいいこと

    見学時に決定している必要はありませんが、一応考えておいた方がいいことをあげておきます。
    • 入居日
      ○月ごろと大雑把で良いので決めておくといいです。グループホーム側としても今後の流れをイメージしやすくなります
    • 緊急時の対応する人
      緊急で家族が動いてもらわなければならないときに最初に連絡する人です。
      グループホーム側にとって、それが決まっているかいないかは、かなり重要項目なので、これだけは決めておいたほうが良いと思います。
    • 本人にグループホームのことを話した上で探すのか、話さないのか
      本人がグループホーム入居を説得できる状況であれば、それに越したことはないですが、 殆どの場合が話さないまま探している状況だと思います。
      あえて見学時に伝え方を相談してみると良いかもしれません。
    • 延命処置について
      今は何らかの理由で救急車や病院受診をする場合、延命処置(心臓マッサージや気道確保のための管を入れるかなど)について、 本人や家族の意思はどうなっているか聞かれる機会は多く、グループホームとしても聞いておかなければならない項目です。
      一人で決めることは難しいと思うので関わってくれる方全員で話し合って、意思統一をしておくといいと思います。
      入居時までには決める必要が出てきます。
  • 施設見学でおさえておくポイント・施設内見学編

    先に施設内を見て回ってから話を聞くのか、最初に話を聞いた上で中をみてもらうのかはグループホームにより様々です。 まずは施設内を見せてもらう際のチェックポイントをお伝えするので参考にしてみてください。
    • 職員が挨拶してくれるかどうか。
      基本中の基本ですね。
    • 共有スペース(食堂)の雰囲気
      レクリエーション以外の雰囲気がゆったりとしていると感じられるかどうか
    • 共有スペース(食堂やトイレなど)のにおい
      便臭がしないかどうか

    基本的には安全か?清潔か?を重点に置いていれば大丈夫かと思います。

  • 施設見学でおさえておくポイント・お話編

    施設の内容紹介と対象者の方の情報共有をする時間です。
    同じくチェックポイントを参考までに
    • 見学を担当してくれる人が管理者かどうか確認する

      見学対応するのは管理者とは限りません。営業担当の別の職員が対応することもあると思います。
      中には見学対応のみで「そこの施設」の中まではあまりかかわっていない担当者かもしれないので、 対応してくれた人の立場は頭に入れたうえで話を聞いてください。
    • パンフレットにかかれている利用料金(家賃+介護保険自己負担額)以外の費用があるか確認する。

      実はパンフレットにかかれている利用料金は基本的に月々かかる負担の最低ラインです。
      それ以外にも費用が発生するものがある場合が多いです。
      たとえばオムツ代やイベント費はどうしているのかは確認したほうがいいと思います。
    • 利用中、転倒があった場合の対応の仕方(日中帯と夜間帯の場合の両方)を質問してみる。

      グループホームのいわゆる「事故」と呼ばれるものの多くは転倒によるものです。
      実際に転倒が発生したときに、どのように対応するのか、 各グループホームごとにそれぞれのマニュアルがあるので確認しておいた方がいいと思います。
      大きな怪我に繋がった場合は必ず家族にも関わる必要が出てくるので、 実際に入居した場合、どのような場面で自分が動く形になるのか知っておくことが重要です。
      また日中と夜間では対応が変わる可能性があるため、別々に聞いてみてください。
    • 状態に変化がありグループホームの生活が難しくなった場合の対応を聞いておく。

      グループホームは看護師が常駐していないため、常時医療行為が必要になると、グループホームの生活が難しくなります。
      高齢者である以上、そんな状況になる可能性があるので、そうなったときにどういう対応をしているのか、必ず確認してください。
    • 看取り(どのように最後を迎えるか)についてのグループホームの考え方を聞いておく。

      (4)と近い内容ではありますが、もう積極的治療はせず、楽に最後を迎えてほしい。
      という状況になったとき、グループホームで対応できるのかどうか確認してください。
      看取りについても、様々な考え方があるので…
    • 実際に入居する際に対象者にはどのように伝えたらよいか、聞いてみる。

      実は見学の際に一番、家族が悩んでいて、質問を受けるのが「入居を決めたとしても、本人は絶対に嫌がる。
      認知症が進んでしまって説得もできない。どういう風に連れてくればよいか?」というものです。
      これについても管理者それぞれの考えがあるので、確認してみたほうが良いです。
      合わせて本人面談のときの対応についても確認してください(グループホーム側としても本人にグループホームを探していることを伝えているのか、いないのかという情報はとても重要です)。
    • 時間的余裕があるなら、ちょっとした世間話もしてみる。

      見学後から入居まで、さらには入居後、一番やり取りをするのはそのグループホームの管理者ですので、その管理者を知るということはとても重要です。
      特に世間話をしているときにその人の話し方や聞き方、雰囲気がわかると思うので、自分に気が合いそうな人かどうか感じてみてください。
    • 入居までの流れを確認しておく。

      意外と忘れがちです(笑)
      見学後から入居までの流れはグループホームによって流れがあるので、必ず確認してください。
      (健康診断書を病院に依頼するタイミングも聞いておくと良いかもしれません)
      「このグループホームはちょっと…」と思ったら省略してもかまいません。

    ※注意
    契約が終了し、入居したい意思を伝えたとしても、まだ仮予約の状況です。 原則、契約して初めて入居決定であると認識しておいてください。

    こんなところでしょうか?
    本人にとってよりよいグループホームが見つかると良いですね!!

グループホームを
入居してみての
長所と短所

グループホームを入居するにあたって、いいところもあれば弱点とも言えることもあります。
長所と短所という形でお伝えしようと思いますので、参考にしてみてください

<長所>

  • とにかく実際生活に近い

    最大9人の少人数の生活なので職員の目が届きやすく、距離も近くより家庭に近い雰囲気です。グループホーム最大の特徴ですね。
  • 認知症の方の対応に特化している

    「入居ができたとしても、自分の部屋を覚えられず、ほかの方の部屋に入ってしまうなどの理由で集団生活ができないと判断され、でていくことにならないだろうか…」実はグループホームの生活を始めるにあたって一番多く聞く家族の悩みです。
    でも、ご安心ください。

    ・ほかの方の部屋に入ってしまう ⇒ 認知症の方ならよくある話です。
    ・ほかの方のご飯を食べてしまう ⇒ 認知症の方ならよくある話です。
    ・家に帰りたいと言い続ける   ⇒ 認知症の方ならよくある話です。

    グループホームで働く介護職員は、認知症の方へのコミュニケーションの仕方には慣れています。
    おっしゃっていることを否定しないようにうまく説得をして、過ごしていただいているので、それで生活できないと判断されることはないです。

<短所>

  • 常時、医療行為が必要な方は入居できない可能性がある。

    グループホームの最大の弱点は看護師等、医療行為ができる職員が常駐していないことです。
    (看護に特化したグループホームだと日中は常駐しているところもあります)
    よく話題に上るのが

    ・糖尿病でインシュリン注射の必要な方(服薬でコントロールできる人は問題なし)
    ・透析をしている方(要相談)
    ・胃ろうの方(入居できない可能性がほとんどだと思います)

    です。
    紹介HPに入居できる病気一覧を掲載している場合もあるのでそれを確認するか、直接、見学前に聞いてみると良いと思います。
  • 入居してから糖尿病等になった場合、グループホームから別の形態の施設に移る可能性がある。

    上記と同じ理由から、状態が変わることで、別の形態の施設に移らざるを得ない状況になるかもしれません。 見学した際に、そういう状況になったときグループホームとしてどういう対応をするのかは必ず確認した方がよいかと思います。
  • 介護保険が日々の生活以外で使えない。

    グループホームは1日の生活に対して介護保険料が発生する形なので、ほぼ介護保険点数ギリギリまで使う形になります。
    なのでグループホームに入居しながらいままで通っていたデイサービスに行くことや訪問リハビリを使うことは原則不可能になります。